著者はラスベガスのディーラースクールを卒業し、ネバダ州立大学大学院でカジノ経営学を学んだラスベガスカジノの専門家。
石原都知事が東京カジノ構想を発言してからラスベガス好きの私はいつカジノが東京にできるのか期待したいたのだが、最近はそういった話題が全然あがらない。日本でカジノは無理なのか.... と半分あきらめていたのだが、この本を読んで、実は着実に日本でのカジノ解禁に向かって進んでいることを知った。
2006年に自民党が 我が国におけるカジノ・エンターテイメント導入に向けての基本方針という方針案をWebで公開している。かなり議論しているようで、まずは2,3箇所カジノを開設し、その後10か所程度まで広げようということが記載されている。
本書によると羽田空港の国際化を2010年秋よりも前倒しし、外国からの客を受け入れられる態勢を進めているようだ。そもそも政府としては、外国からの観光客誘致、財政拡充、雇用拡大を狙ってのカジノなので、当然の動きであろう。
本書ではお台場にカジノを設置し、どのような体制・設備を整えて行けばよいかを記述している。おそらくかなりの知識を持っているのであろうが、提案としてはオーソドックス、言い方を変えれば当たり前のことを書いてあるため若干残念であった。
私は「大人のワンダーランド」ラスベガスに魅せられ、何度もラスベガスを訪れている。魅力的なカジノを東京に作るということであれば、1軒や2軒のホテルだけでなく、最低でも10軒以上の巨大ホテルをラスベガスのストリップのように集中させることが条件であると考える。各ホテルが個性をもたせ、中流層、上流層、家族連れなどに対応させるのだ。そして、ラスベガスのフォーラムショップスのように、カジノのすぐ近くに大規模ショッピングセンターを併設する。カジノで儲ければその金で買い物をするし、どうせ負けるぐらいなら賭けずに買い物をしようという発想になる人もいるからだ。
本書ではコンプの利用についても書かれているが、私もコンプには賛成だ。
ただ、カジノ後進国の日本が普通にカジノをやってもカジノ先進国に勝てるかわからないので、より思い切ったコンプが必要であろう。
たとえば、日本でカジノを合法化するにあたり、実際にカジノライセンスを与える企業にはインターネットでのカジノ(オンラインカジノ)も許可する。そうすることによってリアル(カジノホテル)での営業に加え、バーチャル(インターネット)でも収益が上がる。ここでネットでの利用をコンプの対象にすることにより、ネットでポイントを貯めた客がカジノホテルに無料宿泊できるようにすることにより、客の購買意欲を向上させ、リアルとバーチャルの相乗効果が生まれる。
本書は日本でのカジノ合法化および運営に興味のある人にお薦めの1冊である。

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