読書感想文

新刊、休刊、文学、専門書。
あらゆるジャンルの書籍について読書感想を書いていきます。
得意分野: IT関連技術書、ミステリー小説、ベースボール


2007/07/26

ラスベガス黄金の集客力

ラスベガスカジノホテル 最も新しい挑戦賭けに勝つ人嵌る人 ラスベガスと日本人に続くラスベガス関連の本。

なぜラスベガスは人を集めることができるのかについてマーケット面からの解説が書かれている。普段あまりマーケット関連の本は読まないのだが、ラスベガスが大好きでリピーター状態の自分にとって、この本は納得できる解説が随所に書かれていた。例えば、「クレイジーな発想で驚きを演出」に関しては、ピラミッドの形をしたホテル、ストリップ沿いの一等地に店やホテルを建てずに人工池で噴水ショーをやる発想など、確かに「ワオ」といわされる。
また、カジノで収益を上げているのでホテル宿泊は赤字である(=客にとっては安い値段で豪華ホテルに宿泊できる)と思わせているのもすごい。実際はホテル宿泊でも黒字らしい。まぁあれだけのキャパシティで稼働率90%らしいので当然といえば当然かもしれないが...

その他、「新聞で従業員を誉める」や、季節的な谷間にイベント誘致により集客する方法などためになる話が多かった。次回ラスベガスに行く際にはもう少し集客の秘密を意識してみたいと思う。

日本の店にコンサルティングした実例も掲載されているので、集客したいと考えている人、マーケティングを勉強している人などにはお勧めしたい1冊である。

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2007/07/22

「へんな会社」のつくり方

株式会社はてな社長の近藤淳也氏がCNET Japan Blogに連載した内容を再構成したもの。

はてなという会社には前々から興味があり、従業員数(現在でも20数名)の割に知名度が高いのはなぜだろうという気がしていた。今回読んでみて思ったのは、近藤氏の探究心と常識にとらわれない感覚が大きく会社の在り方に影響しているということだった。
会社の席を固定しない、開発合宿を行う、打ち合わせは立ったままでというのは、自分の経験からしてもプラスの部分が大きいと思う。しかしそれ以上に驚いたのは、社内ミーティングの内容を録音し一般公開する、障害の具体的内容など本来はあまり一般に公開したくないことをオープンにしていることだ。これは、おそらく大企業の感覚では企業秘密云々という理由でできないであろう。そこをやってしまい、オープンにすることによってユーザから有益な情報をもらいサービスの質をさらに発展させるというプラス効果をもたらしていることはすばらしい。
その他、企画の打ち合わせではなるべくネガティブな発言をせず、ネガティブな要因に対してどうような策を練ればよいかというプラス思考での発言をこころがけているという点もすばらしいと思った。おそらく大企業では法律がどうだ、前例がどうだといわれてつぶされるような内容であっても、はてなでは能動的に考えるのであろう。

はてなとは、一昔前のライブドアのようなIT企業とは異なり、あくまでも技術主導でかつ社会的な貢献まで考えている企業という印象をこの本で持った。今後もより発展していくだろう。

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2007/07/19

賭けに勝つ人嵌る人 ラスベガスと日本人

「宝くじ地震研究所」の所長 松井政就氏の著作。ラスベガスのカジノに足繁く通った記録とそこで見た日本人についての考察が書かれている。

私もラスベガスが好きなのでこの本を読んだ。

著者はカジノ好きなので多少偏った思考になっている感じがある。例えば「カジノにほんのお触り程度の興味しかなく、目的が遊園地やアトラクションだと言うならば、ラスベガスなど行かずロスのユニバーサル・スタジオ・ハリウッドやディズニーランドに行ったほうがいい」という記載がある。まぁラスベガスの成り立ちはカジノを軸にしているのだろうが、そこに訪れる人が必ず真剣にカジノで勝負する必要はない。ゴージャスなホテルでのくつろぎが目的でもよいし、ショーを見ることが目的でもよい、と私は考える。実際そのような目的でラスベガスに行ったこともある。

著者は何度もラスベガスに通っているので、そこでの経験や発見に関する記述は興味深かった。例えば、スロットで当たりがでる直前の機械の動作や、ルーレットのポケットの話などである。また、賭けをする時の心構えが書かれておりある意味価値があるが、確率論の話をするときは数式を用いるなど根拠を示してもらいたいと感じる部分もあった。

意外と納得できたのが、ラスベガスのフォーラムショップスが売り上げ好調なのに対して、それを真似したお台場のヴィーナスフォートの売り上げが伸び悩んでいる点についての分析である。詳細は本書を読んでいただきたいのだが、要約するとフォーラムショップスはカジノに隣接しているから、客の気が大きくなって買ってしまうということだった。

本書はこれからラスベガスでカジノをしようという人に特にお勧めの本である。

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2007/07/12

ラスベガスカジノホテル 最も新しい挑戦

超豪華ホテルとして有名な ウィンラスベガス(Wynn Las Vegas)。このホテルを設計建築したスティーブ・ウィンと、彼に2億6000万ドル出資し共同経営者となったアルゼ社長の岡田和生氏の対談。

ラスベガスには何度か訪れたことがあり、ウィンラスベガスのできる前にもできたあとにも訪問している。噴水で有名なベラージオを建設した人がものすごい豪華ホテルを作っているという噂は当時から聞いていたが、そのホテルに日本人が大きく関わっていたとは全くしらなかった。

実はウィンラスベガス開業後半年ほど経過した2005年夏にラスベガスに行った。宿泊は違うホテルだったのだが、当然のようにどんなホテルができあがったのか期待してウィンラスベガスを見に行った。
しかし、ウィンラスベガスに行った感想は以外にも、「前評判の割にインパクトがないなぁ」であった。。。
今回この本を読むことにより、当時このような感想を持った理由がわかった。
ラスベガスのホテルといえば、ベラージオの噴水や、ミラージュの火山トレジャーアイランドの海賊船など無料ショーを思い浮かべる。これら3つのホテルはかつてスティーブ・ウィン氏が作ったものであるが、ホテルに客を引き込むことを目的としてストリップ沿いのフロントで見世物をしていたのだという。しかしウィンラスベガスは趣向を変え、ストリップとホテルが8階相当の岩山に仕切られてストリップからホテルは見えない設計にした。客寄せのショーではなく、ホテル内の居心地の良さにこだわりリピーターを増やしたい。そのために細心の注意を払ってホテル内をデザインしたという。
なるほど、それならばインパクトがなかったという感想をもった理由がわかる。噴水のベラージオや火山のミラージュのイメージでウィンラスベガスを見にいったためにインパクトがなかったのだ。たかだか2時間ほど訪れてカジノやショッピングゾーンをぶらぶらしただけでは良さはわからない。食事をしたり宿泊したりして始めて居心地のよさがわかりリピーターとなるのだろう。

本書では、岡田氏が多額の投資をしながらも目先の利益を考えず、ウィン氏に期限など何ひとつプレッシャーをかけずに自由に最高のものを作るようアドバイスしたエピソードが書かれている。
パチンコなど遊具機器をつくってきた人だけに、本当によいものならば確実に儲かるということをわかっているので変に妥協してもらいたくなかったという。なんとも器の大きい人だ!

ラスベガスのホテルは他の都市に比べ宿泊代金が安い傾向にある(カジノでもうかるから)。超豪華ホテルのウィンラスベガスであっても格安ツアーで飛行機+ホテルが8万円台でいけるようだ。
現在はまだストリップの中心はベラージオのあるフォーコーナーでウィンラスベガスは北のはずれというイメージがあるが、5年後にはウィンの近辺が中心地になっているかもしれない。
この本を読んで1度ウィンラスベガスに宿泊したくなった。

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