特に野村総研と関わりがあるわけではないのだが、3Kと呼ばれるIT業界で異彩を放っている気がしたので読んでみた。
メディアに登場するアナリストの影響か野村総研といえばシンクタンクというイメージが強いのだが、実は従業員数はSEの方が多い。おもな顧客は野村証券とセブン&アイ・ホールディングス。
読んでみて感じた野村総研の強さは
- 優秀な人材を確保している
これはシンクタンクのブランドイメージで人が集まるのか、それとも高給与で人があつまるのかはわからなかった。 - 顧客志向
顧客の要望にできる限り対応し信頼関係を築く。また、通常のシステムインテグレータであれば開発を重視するが、野村総研では地味な作業と思われがちな運用も重視している。 - 未来志向常に半歩先を進み先手をうつ。
- ベンダーフリーなシステムの構築
自身でハードを生産していないので、本当に良い製品の組み合わせてシステム構築できる。
現在は情報技術本部を設立し、最新技術の動向調査や実用化できるかといった検証を実施しているようだ。また、各事業部と情報技術本部の間に基盤サービス事業本部を設置し、幅広く技術を理解している人材を配置してワンストップ対応できる体制を整えているそうだ。「その分野は私にはわからないので別部署の人に聞いてください」と顧客に言ってしまうIT企業があるなかで、ワンストップ対応できる体制を整えるというのはすばらしい。
また、社長のこの言葉はすばらしいとおもった。
部長クラスには、50人部下がいたら、二人ぐらい遊ばせておけと言っている。本部長や部長の技量に任せているのだがみんなまじめなので全部、プロジェクトに充ててしまう。放っておくとみんな目先の売り上げなどの目標達成だけに走ってしまうので、「そんなに無理しないでいいぞ」と話すこともある。確かに昔は適当に遊ばせていた。私なんかはずっと遊んでいたと思うけど、そうした環境からいいプロジェクトのかけらが出てくる。いかに先のことを考えるかが重要だ。
まぁきっと従業員の人に聞けば、残業が多いとか人間関係がドロドロしてるとかマイナスの話も出てくるのではないかと思うが、本書ではそのあたりのことは書かれていない。
この本は、IT業界で働いている人や野村総研で働きたいと考えている人にお薦めの1冊である。
ラベル: IT

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