著者は「若者はなぜ3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来」の城繁幸氏。
前作と基本的主張は同じで、本作では3年で辞めた若者が現在どういう生活をしているのかインタビューを中心に構成されている。
印象に残ったのは大企業を辞めてNFL(アメフト)に挑戦した男性のコメント。
企業に所属し実業団チームでアメフトをやっていたが、NFLヨーロッパのトライアウトに合格し挑戦。
「まあ言うても二軍やから、意外といけるんちゃうか、と思ってましたね」
とおもっていたものの
「まったく通用せえへん。正直、死ぬんちゃうか、と思うたことは何回もありました」
と言い、その理由として
「要するにハングリーさ。一プレーにかける覚悟が、日本人とはまるっきり違う」だそうだ。
このあたりの考え方は、終身雇用の日本企業にいる社員と、実力主義の外資系企業で働いている社員の気持ちの違いとも通じるところがあるのではないかと思う。
仮に終身雇用の環境で働いていても、気持ちを緩めずハングリーさを持ち続けて自分を磨き続けなければならないと改めて感じた。
本作にはその他にも興味をひく生き方をしているアウトサイダーのインタビューが掲載されている。
そして、著者の特徴として、単に問題提起するだけでなくきっちり解決方法を提示することがあり、本作でも最後の部分に述べられている。オランダのワッセナー合意などは非常に参考になる。
結局のところ、利益を誰にどのような配分で渡すのかという話になるのだろうが、現状では60歳ぐらいの層が実権を握っており、10年単位のスパンでは考えず目先の既得権確保にはしるため、壮年よりは若者が損をし、正社員よりは非正規社員が損をしているというのが現実なのだろう。
高齢化が進行し、このままでは立ち行かなくなるのは見えている。
どのような変化がおきようと対応していけるよう、自分の能力を磨いておく必要があると考えさせられた1冊であった。
本書は現在の生活に疑問を感じている若者にぜひとも読んでもらいたい本である。できれば先に「若者はなぜ3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来」を読んでおいたほうがよいだろう。
ラベル: 社会

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