新庄選手がメジャーに挑戦したときの通訳者、小島克典氏による2年間の記録。
新庄氏の著作、ドリーミングベイビーが思った以上に良かったので、この本も読むことにした。
いろいろな試合の話が出てきて野球観戦をしているような気持ちになったので、お酒を飲みながら気楽に楽しんだ。
小島氏は新庄選手の通訳としてメジャー挑戦の2年目(サンフランシスコジャイアンツ)、3年目(ニューヨークメッツ)をともにしており、その2年間のことをエッセー風に語っている。
ジャイアンツでのワールドシリーズ体験と、メッツでのマイナー降格のときの話が印象深い。特にマイナー降格後メジャー40人枠から外されるときの話は、監督とどのようなやり取りをしたかまで書かれており、非常にリアリティがあった。
そして、いかにもメジャーリーグといった内容で、かつ自分勝手と思われがちな新庄選手が実はチームのことを優先していることがわかるエピソードがこれだ。
プレーオフ進出を決めた翌日の最終戦、400打席にあと6打席足りなかった新庄剛志は6番センターでスタメンだった。試合前のベンチでは、ダスティ・ベイカー監督がめずらしく彼に詰め寄った。メジャーリーガーの日記としては田口選手の何苦礎日記、タグバナも書籍としてあるのだが、本書は通訳の観点から書かれているので視点が異なる。
「なぜ黙っていた!あと6打席だろ!そしたら今日だって1番に入れたのに!」
400打席のインセンティブ(報奨金)契約を結んでいた新庄剛志は、数十万ドルのボーナス獲得にあと6打席必要だった。しかし、彼はいつもの笑顔でこう切り返した。
「チームが最後まで(ワイルドカード枠を)争っていたから、僕の個人的なことでわずらわせたくなかったんです」
ちなみに、小島氏の通訳(球団職員)としての給与明細が写っていたのだが、2260ドルだった。月に2回もらえるとのことなのでこの額を単純に24倍すると54240ドル。当時のレートでだいたい600万円ぐらいだろうか。
メジャーリーグ好きの人にお薦めしたい1冊。
ラベル: ベースボール

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