アメリカの心理学者が書いた人の態度や行動を変化させるための方法。心理学の実験に基づき導き出している法則であり、かなり参考になる部分がある。
たとえば、どうすれば人にものを買ってもらえるのか、どうすればイエスといわせられるのかといったことが書いてある。
ある男性がファッショナブルな店に入って、三つ揃いのスーツとセーターを買おうとする場面を考えてみましょう。もしあなたが店員だとしたら、そのお客の財布の紐を最大限ゆるめさせるために、どちらの品を最初に見せるでしょうか。洋品店では、このような場合、高い品物の方を先に買わせるように店員を指導しています。常識から考えると、逆のような気がします。スーツを買うために大金を支払った直後には、セーターを買うためにまた多くのお金を払おうとはしないのかもしれません。しかし、さすがに洋品店の方がよく知っています。彼らはコントラストの原理に見合うように振る舞います。つまり、スーツを先に買わせます。次にセーターを選ぶ壇になると、どんなに高いものでも、スーツに比較すればさほど高くないように感じてしまうのです。たしかに大きな金額の買い物をしたあとは金銭感覚がくるってきて少額のものはあまり迷わず買ってしまう。
一つ私がすぐに気がついたことは、新しい客に住宅を見せるとき、フィルは必ず魅力のない住宅から始めるのです。このことを尋ねると、彼は笑いながら次のような説明をしました。これらは、彼らが「セットアップ」物件と呼んでいるものだったのです。その会社は、リストのなかにボロ屋を一つか二つ高い価格をつけて入れておきます。これらの住宅は客に売るためではなく、ただみせるためだけにあります。これらと比較すれば、会社の商品目録のなかにある本当の住宅がとても良いものに見えるからです。比較してみてしまうので、たしかに後者は実際よりも魅力的に見えるだろう。
これと同じような手口で、人にものを頼みたいときにまずは必ず拒否するような大きなお願いをして、拒否されたあとに本当に頼みたかったことをお願いすると前者との比較で受け入れられやすくなる。特にこの場合はさきに一度拒否しているので、2回目の拒否はしづらい部分もあり、より受け入れられる可能性が高くなる。
逆に自分がそのようなテクニックで依頼を受けた場合は、これは悪意なテクニックを利用しているのだと割り切り、1度目の依頼に対して拒否したことに対して負い目を感じなければよい。そうすれば2番目の依頼に対して正常な判断を下せる。
彼は、予約係が電話を受けた時、「変更がありましたらご連絡下さい」ということをやめさせました。代わりに「変更がありましたらご連絡いただけますか?」と相手に尋ね、答えを待つようにさせたのです。これによって、店に現れない予約客の割合はすぐに30%から10%に減ったそうです。なるほど。たしかにこちらから一方的にお願いするよりも、相手に自発的に言ってもらう方が効果は高くなるだろうなぁ。自分で言ってしまうのだから一貫性を持たざる負えないので。
類似性を操作することによって要請者が行為と承諾を得るもう一つの方法は、経歴や趣味が似ていることを強調することです。たとえば、車のセールスマンは客の下取り車を調べている間に、類似点の手がかりを探すように訓練されています。たしかに、同郷だとか応援している野球チームが一緒だったりすると親近感がわくなぁ。
これの応用としては、同一の敵をつくってしまえば仲良くなれることがある。たとえば趣味も感性も違う同僚がいたとして、特に仲良くはない状態なのだが、気に入らない上司の文句をお互いに言い合うことで意気投合するということがある。このあたりは頭の使いどころだと思う。
アメリカと中東のある国が憎み合っている場合でも、共通の敵を作ってしまえば仲良くやれるのではないか。たとえば環境問題のようなお互いの将来にとって重要な問題を仮想敵にしてしまえば、Co2削減といったことで協力し関係を改善できるのではないかと考える。まぁそんな簡単な話ではないのだろうが。。
販売業をしている人はもちろん、それ以外の人にもお薦めしたい1冊である。

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