読書感想文

新刊、休刊、文学、専門書。
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得意分野: IT関連技術書、ミステリー小説、ベースボール


2008/12/01

サブプライム後の新資産運用

著者は2005年からアメリカの住宅バブル崩壊と石油高、商品高を予想していた中原圭介氏。
単に株価のテクニカル分析をするのではなく、歴史や心理学も考慮にいれた分析を行っている。

全体的な感想としては、サブプライムはまだまだ底ではないし、将来的には少子化などで日本も弱っていくという印象をもった。

何をチェックすれば株価の変動が予想できるかといった内容がまとまっており、非常に参考になる。
また、株は長期で持てば必ずもうかるといったことに真っ向から否定しているあたりは共感できる。

基本的には、株式と債券、株式と商品はトレードオフ(片方の価格が上昇すれば、片方の価格は下落すること)の関係にあります。
 ここ数年で、世界同時株安といわれる事態が数回起きていますが、そのときは世界の投資資金が株式市場から債券や商品市場へと怒涛のごとく流れました。株価と債券、商品の各指数の値動きを見ると、その相関関係がよく見えてきます。
なるほど、サブプライム発覚後に株式への投資マネーが原油に流れたので、原油価格が急騰したのか。

先行指標として、アメリカの原油先物相場(WTI原油先物相場)の動向を把握しておけば十分だからです。
 商品相場の中でも、原油が他の商品よりも早めの動きをする習性があります。

たしかに、原油が高騰したのを追いかけるように金や小麦などが上昇し、原油が下がるとそれに追随している。チャートはここで見れる。

商品市場は株式市場や債券市場に比べてあまりに小さく、株式市場や債券市場から資金が一部だけでもシフトしただけで、商品相場は大きく押し上げられてしまいます。
 現物市場の価格形成に大きな影響を与えているアメリカの原油先物市場がはるかに小さい市場であることも、ここ数年の原油や金の高騰の原因になっています。
なるほど。規模が小さいからちょっとした資金で一気に高騰するのか。。。

アメリカの中長期の景気を予測するうえでの注視しておきたい経済指標は、雇用統計とISM製造業景況指数の2つになります。
日本の経済を予測するうえで注視しておきたい経済指標は、日銀短観の1つだけで十分です。
こういう指標を教えてくれるのはありがたい。これから注目しようと思う。
ちなみにアメリカ雇用統計ISM製造業景況指数日銀短観

国家破産に対して、外貨を持つことが最大のリスク回避となります。
まぁ現在は円が全面高の状態だが、長い目でみれば(特に対ユーロで)円安の流れということであろう。

スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)ではBBB以上、ムーディーズではA以上の格付けが与えられていれば、破綻する可能性はないと見て大丈夫です。
このあたりは、若干「恐慌前夜」と異なっている気がするが....

基本的には、二国間の通貨の金利差が拡大傾向にあるときは、金利が高い通貨のほうが買われやすく、金利差が縮小傾向にあるときは、金利が低い通貨のほうが買われやすくなります(金利差が変わらないときは、どちらの通貨が買われるのかは、この要素だけでは判断できません)
最近アメリカが金利を下げたため金利差は縮小傾向にある。したがって金利が低い通貨=円が買われる、つまりは円高になってきているということか。これはわかりやすい説明だ。

「月刊の投資主体別売買動向」として、毎月最初の木曜日に東証が発表し、翌日の金曜日に日本経済新聞でも掲載されています。
 また、これとは別に、「週間の投資主体別売買動向」もあります。
 毎週発表されるので、月刊が発表される前に外国人の動向を予め判断することにも利用できます。月間と同じ形式で、毎週木曜日に東証が発表し、翌日の金曜日に日本経済新聞でも掲載されています。
ちょっと名称が異なるが、投資部門別売買状況のことだろうか。

素人の自分が読んでもわかりやすく、かつ非常に参考になる。
資産運用を考えている人(特に素人)にお薦めする1冊。

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