読書感想文

新刊、休刊、文学、専門書。
あらゆるジャンルの書籍について読書感想を書いていきます。
得意分野: IT関連技術書、ミステリー小説、ベースボール


2008/12/13

日本語が亡びるとき

12歳で渡米しアメリカで教育を受けながらも英語が好きになれなかったという著者が抱く日本語の危機。

1章ではアメリカの大学主催プログラムに参加する作家たちの描写が書かれており、いきなり引き込まれた。1台のバスには西洋人、もう1台のバスにはアジア人というように、自然にグループができてしまったというのはリアリティがある。

2章以降は、パリでの講演の話や近代日本での外国語習得の話などが語られている。
特に印象にのこったのは福沢諭吉。
黒船の来航によりこれからは蘭学を学ばねばならぬと思い、19歳で長崎に行き緒方洪庵のもとで蘭学を学ぶ。当時はオランダ語の原書が数えるほどしかなく、勉強するためにその原書を書き写していたという。
そんなことを寝る間も惜しんで必死の思いでオランダ語を習得する。

これだけでもすごいのだが、まだ先がある。

自分のオランダ語を試そうとして横浜にいくと、西洋人に自分の言葉が通じない。
それもそのはず、彼らは英語を話していたのだ。
今までの自分の苦労はなんだったんだと落ち込むものの、翌日にはもう頭を切り替えて英語の習得を決意する。そして実際に習得してしまうのだ。すごすぎる。

当時に比べれば格段に英語を習得しやすい環境にあるわけだが、それでもなかなか習得できない。
やる気の問題というかなんというか。。

現在は日本語で小説を書くよりも英語で書いた方が、読んでもらえる人口が圧倒的に多い。したがって有能な日本人作家は英語で小説を書いていくだろう。そのぶん日本語の文学作品の質は下がっていく。
また、インターネット環境の整備により、情報収集、発信のどちらにおいても英語が圧倒的有利な立場になっている。

そのような点を考慮すると、日本語は滅びて行くのではないか著者は憂慮する。

このあたりは日本のプロ野球を見ればわかる話だろう。
野茂選手がメジャー挑戦する前は、有能なプレイヤーは日本でプレーすることしか考えていなかった。それが野茂選手がメジャーで実績を残すと、イチロー選手、松井選手、松坂選手といった日本を代表するプレイヤーが続々とメジャーに流出し、日本プロ野球の質が低下した。さらには人気プレイヤーがいなくなったことでテレビ視聴率も低下し、野球経営者も苦労している。
このようなことが日本語においても起こるというのが著者の主張だと推測する。

著者は英語の世紀を見据え、とるべき方針として3つあるという。
Ⅰは、<国語>を英語にしてしまうこと。
Ⅱは、国民の全員がバイリンガルになるのを目指すこと。
Ⅲは、国民の一部がバイリンガルになるのを目指すこと。
ここで、著者はシンガポールなど他の国の例をあげながらⅢが良いと主張する。
平等主義で全員がバイリンガルをめざすには相当なお金と時間がかかる。学校での英語授業を増やすということは他の教科、とりわけ国語を減らすことにつながりよくないというのだ。

個人的には全員をバイリンガルにする必要はないが、少なくとも全体的なレベルの底上げは必要だと考える。
思うに、現在の学校教育での問題点は発音軽視と外国人とりわけ欧米人に対するコンプレックス。
これらを克服するため、小学校で英語を導入し、ネイティブを教師とする。そして小学校の間はとにかく発音を教える。今の学校教育ではrとlの区別がなければvとbの区別もできないような教育を行っているが、正確な発音ができるようになれば、単語を覚えるときに意味だけでなく発音も正しくできるようになるのだから効果が高い。
中学・高校では英文法の時間だけ日本人教師。それ以外はネイティブが教える。そして、古文・漢文の授業はやめてその時間を英語にあてる。
これだけやれば結構英語力の底上げはできると思う。
まぁ、ネイティブ雇うのに結構金はかかると思うが、現状の中高6年間の英語授業がほとんど役にたたないというのよりはよっぽどましだろう。

アメリカの凋落により、将来的にはドルが通貨基軸でなくなる可能性があるかもしれない。しかし英語はこの先も普遍語として使われていくだろう。10年も経つと隣の席でインド人が仕事をしているかもしれないし、インターネットのビデオ会議で日本にいようが英語でビジネスを日常的にやることになるかもしれない。もう英語は避けられないんだという気持ちで真剣にとりくもうと気持ちを新たにした。

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2008/11/30

恐慌前夜

副島隆彦氏の著作は初めて読んだのだが、非常に良かった。
というのも、巷ではややもするとサブプライムローンに端を欲する金融不安はもう解決に近づいているという風潮もある中で、本書はまだまだこれからひどくなるということを根拠を示しながら教えてくれる。
本書を読んでいなければ、金融危機を楽観的にとらえて一気に勝負しようかという勢いだった。兜の緒を締めさせてもらったという意味で非常に価値のある書籍だった。

ちなみに、本書で書かれている内容はリーマンの破たんなど大筋正しいように見えるが、現時点で2つ当たっていないものがある。ひとつはオーストラリアドルが安くなっている点、もう1つが巻末に書かれている恐慌の時代に強い銘柄として描かれていた新井組が民事再生法を申請したこと。

この「海外の中央銀行や金融機関が保有している」160兆円(1.5兆ドル)の内訳はおそらく次のとおりだろう。
 中国が40兆円。日本が23兆円(本当はこの倍ぐらいの額があるのではないか)。サウジアラビアが30兆円だろう。さらにイギリスは10兆円で、これでゴードン・ブラウン首相が真っ青である。前述したとおりイギリスは、もう大恐慌(ディプレッション)突入だと大騒ぎしているのである。
 フランスとドイツもそれぞれ10兆円ぐらいだろう。

この諸外国が保有する160兆円の内訳では、さらに中東のUAE(アラブ首長国連邦。アブダビをはじめ7つの首長国からなる)で合計5兆円。オーストラリアが1兆円であろう。おそらくイタリアとロシアは0円である。この2カ国はアメリカなんかには騙されないのである。大したものである。
160兆円もあれば当分アメリカは復活できないし、著者によるとこれらの金額は他国には1円も戻ってこないらしいので、他国もかなり影響を受ける。

オバマは、大統領2年目の2010年ごろには米ドルの切り下げ宣言を行うだろう。もっと早まるかもしれない。それは1971年8月15日の「ニクソン・ショック(ドル・ショック)」と同じようなものとなる。

この分だと円高ドル安はまだまだ続きそうだな。。。

この金の値段が、やがて今の2倍、3倍になってもまったくおかしくはない。だから私が繰り返し書いてきたとおり、実物資産の王者である金は、今からもっともっと高騰する。金1グラムは1万円になる。それには5年ぐらいしかかからないだろう。

8月時点で、金地金は1オンス810ドルぐらいまで値下がりしている(一時は800ドルを下回った)。1000ドルを付けたのが嘘のようだ。だが、金は来年はやがてふたたび今年3月に記録した1000ドルを超してゆく。そして、2~3年かけて1オンス(31グラム)2500ドルまで上げていくだろう。
76~77ページに掲げた金価格のグラフを参考にしてほしい。日本国内での金価格は、値下がりして1グラムが2900円(小売りの値段ではなくて工業品取引所の価格=中値である)ぐらいになっている。7月には3300円台まで上げていたのだが、8月に入って下げ足を速めている。しかし、それでも金の国際価格が1オンス900ドル台から810ドルに下げたのに較べて、国内価格は非常に落ち着いている。それは為替が円安に動いていたためである。1ドル=109年で計算すると、約2900円になってしまう。1オンス850ドルを31(グラム)で割って、それに109(円)を掛ければいいのである。
 これが円高(ドル安)に転じると、1グラム3000円を大きく割り込むことが予想される。そうなったら本当に金の買い場であると私は思う。

一時期よりも下がってきた金の値段(現在東京金は2500円)。10年前は1000円であったことを考えると、そのあたりまで下がれば確実に買いということか。


これからはオーストラリア・ドルとカナダ・ドルが強い。とりわけオーストラリア・ドルがもっともっと強くなるだろう。昨年の3月5日には1オーストラリア・ドル=89円だった。ところが今年7月22日には104円を記録している。その後100円台を割ったものの、長期的に見れば強くなっていくだろう。オーストラリアはウランや鉄鉱石その他の非鉄金属が出る資源大国である。政治も安定しており、これから先、日本人の資産家が資金を逃がす(移す)ならばオーストラリアであろう。本気で考えたほうがいいと思う。

現在1オーストラリアドルは62円。これに関しては著者の予想ははずれているなぁ..

それから今後、中国に何百基も原発を作って輸出するであろう東芝、日立、IHI(実質的にはこの3社はGEの子会社トリオである)にも注目すべきだ。
この3社は注目に値するなぁ。特にIHIは現在株価100円程度だが、ここを耐えれば景気が良くなったときにどれぐらい上がるだろうか。

もっとはっきり書こう。巨大銀行のシティグループ(シティバンク)はあと3年で潰れる。証券会社最大手のメリルリンチも、リーマン・ブラザーズもモルガン・スタンレーも来年、再来年までには消えてなくなる。生き残るのはゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴ銀行などであろう。バンク・オブ・アメリカはかろうじて生き残るだろう。クレジット・カード大手で言えば、VISAとアメックス、ダイナース、マスターカードの大手4社は生き残るだろうが、それ以外は危ないものである。
たしかにリーマン・ブラザーズは破たんした。そしてシティは株価が急落し結局政府が救済措置を行うことによって生き延びた。メリルリンチはバンクオブアメリカに買収された。
ここまでは著者の指摘通りにすすんでいる。あのシティがこんなにひどい状況であるというのはテレビの経済評論家からは聞いたことがない。この本を読んでいなければシティは安全と思っていた。
もっと恐ろしいことをここで予言しておこう。それでも10年以内の近い将来、おそらく中東で核兵器が1発か2発、破裂するだろう。この事態はある意味では避けられないものだ。人類というのはそれぐらい愚かな生き物である。そしてサウジアラビアで、今のサウド王家の打倒を目的とするイスラム原理主義革命が勃発するだろう。その時には原油は1バレル250ドルを突破するだろう。それがこれからの世界の冷酷な動きである。
これは驚きだ。 著者にはいろんなコネクションがあり極秘情報が入ってくるのであろうが、核兵器か。。。。

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2008/11/09

転職は1億円損をする

タイトルに魅かれて読んだが、1億円の算出方法がお粗末すぎる....
退職金、厚生年金、住宅補助、交通費補助の制度のある会社からそれらがまったくない会社への転職という極端な例も問題だが、それらの計算方法もところどころ間違っている。
例えば、健康保険組合に加入していても現在は3割自己負担であるが、本書の計算では2割負担になっている。また、年金や組合健保の保険料については給料から天引きされるのだが、本書では転職前の計算でそれが考慮されず、転職後の国民年金・国民健康保険だけ支払い分を計算している。
どうも著者はこのあたりの制度を理解していないのではと疑わざるを得ない。
タイトルにしているのだから、少なくとも計算式に間違いがないか社労士あたりに裏をとってから出版してもらいたかった。今からでもよいので間違いを訂正し、計算しなおした結果をWebに掲載してもらいたい。
まぁ、転職先の条件をもうちょっとリアリティのあるものにしてもらえればもっとうれしいが。。
たとえば転職して年収が100万円上がったとしても、退職金や年金まで考えた場合には得か損かというのをもうちょっとリアリティのある例をだして知りたかった。もちろん会社によって制度が異なるし未来のことはわからないというのは当然の話であるが、少なくとも実在の人物の転職例で現時点でのシミュレーションをしてもらえると非常に参考になったと思う。
例. 新卒で電機メーカーA社に入社したZ君が、10年後に競合のB社に年収100万円増の条件で転職。仮にA社で働き続けてたとしてもB社でのポストと同じまで昇進する(例えば部長)として、転職ありの場合と無しの場合で生涯賃金を比較。A社、B社ともに実在の会社なので各年齢・ポストでの年収は推測できる。各社の現時点での制度に基づき生涯賃金をシミュレーション。
こうすれば転職した場合退職金や年金がどれぐらい不利か一目瞭然になると思うのだが。。

4章以降の分析に関しては納得する部分のあったので、1億円の算定方法が残念だ。

ちなみに私は、転職賛成派なので、城繁幸氏の著作「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか」、「若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来」の方が納得して読めた。

もちろん、目的のない転職には賛成できないが。

ヘッドハンターが書いた著書も参考になるだろう。
35歳までに年収2000万円になる

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2008/10/13

会社のルール

サブタイトルは 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ。

男性と女性の仕事に対する考え方をうまく解説している良書。特に、男性は結果を重視するのに対して、女性は過程を重視するという分析は的を得ている。

結局のところ会社にはルールがあり、仕事のできる人が出世するのではなく人間関係に秀でている人が出世する。データに基づき正しいことを言っても容量がわるければ認めてもらえない。
仕事さえできればいつか認めてもらえると考えてがむしゃらに仕事をしても、会社のルールに則っていなければ認めてもらえないかもしれない。そのあたりも考えてどう行動すべきかを意識しておく必要がある。

会社および仕事に対して悩んでいる人にお薦めの1冊。

以下は印象に残った箇所の抜粋。

脳の一部だけを使う男性は、まっすぐ最終地点に向かいますが、女性は遠回りのルートを選びます(男性はこの遠回りになじめず、女性の話にイライラするのだと思います。だからよく言いますよね。「で、言いたいことは何なの?」)。一方で、女性はたいてい、男性よりもずっと楽に、たくさんの問題を一度に処理できるのです。
攻撃の照準を「人」に合わせると、相手はたちまちムキになり、あなたを無視するか、報復に走ります。「あなたはいつも思いつきで行動するのね」というように、「あなたは」で始まる発言は避けること。「私はこのプロジェクトのことが心配なんです」というように、必ず「私は」で始まる文を使いましょう。
こうした話をすると、女性たちからはよく「じゃあ、何のために会議を開くの?」とか「ずいぶん策略的ね。どうしてオープンにやれないのかしら?」といった声が返ってきます。けれども、事前の根回しを行うのは、排他的な気持ちや消極的な気持ちがあるからではなく、相手の顔を立てるためなのです。

あなたが実行に移したいアイデアがあるなら、宿題をすませる必要があります。会議の日までに、出席するのはだれか、発言権があるのはだれか、知っておきましょう。それから、あなたのチームのキーパーソンはあなたの上司。必ず前もって同意を取り付けましょう。こうしたことを会議中にやっていたら、勝ち目はありません。
また、会議が終わった後も、ランチの席や廊下で会議の続きが行われていることを忘れないでください。あなたもできる限り、顔を出したほうがいいでしょう。こうした場で、あなたのアイデアの行く末が決まることもあるのですから。
服装選びの基本を大ざっぱにいえば、「現在のポストに合った服ではなく、あなたが望むポストに合った服を着る」となります。
男の子はこうした経験を積むうちに、監督があれこれ批判するのは、プレイヤーとして強くなってほしいからであって、自分の人間性とは関係がない、そして試合で勝てるようになるには、批判してくれる人が必要なのだと理解します。
あなたが人に知られていないなら、どんなに一生懸命仕事をしても、望みのポストには就けません。映画監督で俳優のウディ・アレンも「成功の80%は顔を見せることだ」と語っています。つまり、チャンスをもらえるかどうかの80%は、顔が売れているかどうかで決まるということです。

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2008/10/04

大富豪トランプのでっかく考えてでっかく儲けろ

アメリカの不動産王ドナルドトランプとラーニング・アネックスのビル・ザンカーの共著。
大金持ちのドナルドトランプの考え方に触れられる1冊。
結局成功する人はマインドが違う、はじめから大きなスケールで考えて、かつ極度のプラス思考だ。
日本内のことだけ考えてものごとを企画するのではなく、世界規模で考えようと痛感させられた。

私は経験からひとつの教訓を学びとった。問題が発生したときには、問題の対応に注力せず、問題の解決に注力せよという教訓だ。
このあたりはなるべく無駄な労力は使わずに、本質の部分に集中するということだろう。

新しく社員を採用するときは、腐ったリンゴの予備軍を見きわめる必要がある。前の仕事、前の雇用主、前の同僚に文句を言うようなら、次はあなたが文句の対象になる可能性が高い。一般的に言うなら、論争好きで無愛想な人物は雇わない方がいい。
経営者としてどのような社員を採用するか。確かに議論のときにあらさがしばかりしてマイナス発言をし、あらゆる企画をつぶしてしまう人は存在する。そしてそういう人は自分では何も作らない。。
そういう人は当然採用しない方がよいだろう。

ヤンキースのジョー・トーリ監督は、偉大なリーダーであり、わたしの友人でもある。本人から聞いた話では、トーリ監督は松井の謝罪に驚かなかったという。松井は試合中にエラーをすると、そのたびに謝罪をしていた。また、日頃から松井は監督への感謝の気持ちを忘れなかった。連続出場の記録を伸ばせるのは、毎日ゲームに出場させてくれる監督のおかげである、と。
 すべての従業員がヤンキースの松井のような気持で働いてくれたら、どれほどいいだろうか。すべての部下がこのような態度と忠誠心を示してくれたら、どれほどいいだろうか。これは追いもとめるべき理想の環境だ。

松井秀喜選手がドナルドトランプに絶賛されるとは意外だ。日本式の上下関係が好きなのか?ただ、松井選手は日本のプロ野球選手の中でも特に礼儀正しい部類に入る選手だと思うので、すべての日本人がトランプに気に入られるわけではないだろう。

アレンは集中力を保つために、3つのリストを活用している。第一のリストには、人生で達成したい目標を書く。第2のリストには、その目標を達成するために、1年以内にしなければならない事柄を書く。そして、第3のリストには、その目標を達成するために、きょうしなければならないことを書く。この単純明快なシステムを機能させる肝は、規律だ。毎日の必須事項を、欠かさず、規律正しく実行できる者が、最終的な勝者となるのである。
このあたりはイチロー選手的発想か。1本1本の積み重ねが3000本安打という偉大な記録につながっているように、大きなことも目の前にあることの積み重ねであるということだろう。
自分も毎日の必須事項を考え実行していかねば。

あなたも思い込んでいないだろうか?でっかく考えることが許されるのは、大金と高学歴とコネと知識のある人だけだ、と。これは真実ではない。でっかく考えることは誰にでもできる。最も大切なのは、あなたの思考のサイズだ。どれだけでっかく考えられるかが、どれだけでっかく成功できるかを左右する。ほかの事柄は二次的な意味しか持たない。
あることを企画するときに、日本内でのことしか考えずに発想してしまっていた自分がいる。もっとでっかく世界を視野にいれた思考をせねばと思い知らされた。

あなたがマーケティング部長なら、自分を単なるマーケティング部長と定義せず、”マーケティング担当副社長になる途中のマーケティング部長”と定義しよう。
どの視点(立場)から物事を見ているかということは、その人の発想に大きく影響する。また、将来的にどこまで昇進するかということもどの視点からみているかに大きく影響するのではないかと思う。

本書は夢をもっているビジネスマンに特に薦めたい一冊。

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2008/09/28

影響力の武器

アメリカの心理学者が書いた人の態度や行動を変化させるための方法。心理学の実験に基づき導き出している法則であり、かなり参考になる部分がある。
たとえば、どうすれば人にものを買ってもらえるのか、どうすればイエスといわせられるのかといったことが書いてある。

ある男性がファッショナブルな店に入って、三つ揃いのスーツとセーターを買おうとする場面を考えてみましょう。もしあなたが店員だとしたら、そのお客の財布の紐を最大限ゆるめさせるために、どちらの品を最初に見せるでしょうか。洋品店では、このような場合、高い品物の方を先に買わせるように店員を指導しています。常識から考えると、逆のような気がします。スーツを買うために大金を支払った直後には、セーターを買うためにまた多くのお金を払おうとはしないのかもしれません。しかし、さすがに洋品店の方がよく知っています。彼らはコントラストの原理に見合うように振る舞います。つまり、スーツを先に買わせます。次にセーターを選ぶ壇になると、どんなに高いものでも、スーツに比較すればさほど高くないように感じてしまうのです。
たしかに大きな金額の買い物をしたあとは金銭感覚がくるってきて少額のものはあまり迷わず買ってしまう。
一つ私がすぐに気がついたことは、新しい客に住宅を見せるとき、フィルは必ず魅力のない住宅から始めるのです。このことを尋ねると、彼は笑いながら次のような説明をしました。これらは、彼らが「セットアップ」物件と呼んでいるものだったのです。その会社は、リストのなかにボロ屋を一つか二つ高い価格をつけて入れておきます。これらの住宅は客に売るためではなく、ただみせるためだけにあります。これらと比較すれば、会社の商品目録のなかにある本当の住宅がとても良いものに見えるからです。
比較してみてしまうので、たしかに後者は実際よりも魅力的に見えるだろう。
これと同じような手口で、人にものを頼みたいときにまずは必ず拒否するような大きなお願いをして、拒否されたあとに本当に頼みたかったことをお願いすると前者との比較で受け入れられやすくなる。特にこの場合はさきに一度拒否しているので、2回目の拒否はしづらい部分もあり、より受け入れられる可能性が高くなる。
逆に自分がそのようなテクニックで依頼を受けた場合は、これは悪意なテクニックを利用しているのだと割り切り、1度目の依頼に対して拒否したことに対して負い目を感じなければよい。そうすれば2番目の依頼に対して正常な判断を下せる。

彼は、予約係が電話を受けた時、「変更がありましたらご連絡下さい」ということをやめさせました。代わりに「変更がありましたらご連絡いただけますか?」と相手に尋ね、答えを待つようにさせたのです。これによって、店に現れない予約客の割合はすぐに30%から10%に減ったそうです。
なるほど。たしかにこちらから一方的にお願いするよりも、相手に自発的に言ってもらう方が効果は高くなるだろうなぁ。自分で言ってしまうのだから一貫性を持たざる負えないので。

類似性を操作することによって要請者が行為と承諾を得るもう一つの方法は、経歴や趣味が似ていることを強調することです。たとえば、車のセールスマンは客の下取り車を調べている間に、類似点の手がかりを探すように訓練されています。
たしかに、同郷だとか応援している野球チームが一緒だったりすると親近感がわくなぁ。
これの応用としては、同一の敵をつくってしまえば仲良くなれることがある。たとえば趣味も感性も違う同僚がいたとして、特に仲良くはない状態なのだが、気に入らない上司の文句をお互いに言い合うことで意気投合するということがある。このあたりは頭の使いどころだと思う。
アメリカと中東のある国が憎み合っている場合でも、共通の敵を作ってしまえば仲良くやれるのではないか。たとえば環境問題のようなお互いの将来にとって重要な問題を仮想敵にしてしまえば、Co2削減といったことで協力し関係を改善できるのではないかと考える。まぁそんな簡単な話ではないのだろうが。。

販売業をしている人はもちろん、それ以外の人にもお薦めしたい1冊である。

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2008/09/24

「1日30秒」でできる新しい自分の作り方

スポーツ選手が試合で自分の精神面をコントロールするためにイメージトレーニングをしていると聞く。また桑田選手のようにボールに話しかけることにより自分をコントロールする例もある。
このようにスポーツ選手に見られる自己コントロール法を一般の人にも知ってもらい、実力発揮/ストレス軽減につなげてもらいたいというのが本書の内容である。

著者によると、心には4つのサイクルがあるらしい。
1. 刺激
試合がある、プレゼンがあるといった状況
2. 評価
思考のフィルター。刺激に対してどう考えるか。たとえば試合に負けたらどうしようと考える(評価する)こと。
3. 感情反応
心の中に現れる状況。たとえばドキドキすること。
4. 身体反応
体に現れる状況。たとえば冷汗がでること。

本書では特に2.評価 の部分をどうやって健全な評価に変えていくかについて説明している。

著者がオリンピックのメダリストであり、現在はトップアスリートに対してコンサルティングを実施しているとのことで、一流選手がインタビューなどで話しているセルフコントロールと似ているところが多いと感じた。本書では、日常生活で使えそうな内容も多いので、非常に役に立つ。
スポーツ選手でなくても、普段の仕事で実力が発揮できない、ストレスがたまっているという人にはぜひともお薦めしたい一冊。

以下は特に参考になった箇所の引用。

まだ始まってもいない未来に不安になる人のためのセルフトーク
 未来はまだ始まってもいない。今ある一瞬を大切に過ごすことで、未来のすべては変わる
 今できることに集中!
クリップ法で自分のマイナス思考に気づく
家を出て会社に行って、帰宅するまでの間、左ポケットにクリップを入れます。そして自分で自分のことを卑下してしまったり、自分を落ち込ませるような思考をしてしまった時に、クリップを右に移していくのです。
他人をほめまくる
最初のうちは、意識的に頑張らないと、ほめるところが見つからなくて、疲れるかもしれませんが、続けていると「人の良いところ」を見つける達人になることができます。
 結果的に、「自分に対しての見方」も変わってきます。
寝る前の「ありがとう」
 これは、「寝る前に必ずありがとうと言う」と決めることで、自分の1日を意識的に振り返り、「今日の出来事の中で、自分にとって良かったことを探す」という簡単にできるポジティブトレーニングです。
一瞬で心を変える「輪ゴム」テクニック!
用意するものは輪ゴムだけ。まず輪ゴムを自分の片方の手首にはめます。そして、何か悲観的なこととか、どう建設的に考えても何も解決策が生まれないようなことなどを考えはじめて悶々としてしまった時などに、自分の手首に輪ゴムで「パチン!」と痛みを与えます。
 「痛い!」と感じると同時に、「この痛みをきっかけに無意味な悶々はストップする!」という思考を習慣にさせてしまうのです。
 ぜひ「おい、自分。しっかりしろよ」と背中を叩くようなイメージで、輪ゴム法をためしてみてください。

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2008/09/14

人生は勉強より「世渡り力」だ!

痛くない注射針を作った岡野氏の著書。

この人最強だ! 技術、マインドともに図抜けている。

極細の注射針をはじめ世界初となる製品をいくつも作る技術を持っているだけで十分すごいのだが、本書のテーマはその技術力ではなく「世渡り力」。職人といえば、無口でまじめに仕事に取り組むというイメージがあるのだが、著者は違う。いかにして持っている技術を生かすために人付き合いをするかといったことが書かれている。

必要な情報を手に入れるために日頃からの付き合いを大切にしようとか、人と同じことをするのではなく世界初のものにこだわるとか、たとえ零細企業であっても大企業と対等にわたりあうという考え方がすばらしい。どこかのマインド本にも似たようなことは書いてありそうだが、本書では著者の実体験をもとに書かれているので説得力が違う。

以下、印象に残った箇所の抜粋。

まずは、貴重な情報を入手するために普段の付き合いについて。

もう一度、言っとくよ。ほんとに貴重な情報ってのは、あらたまった場で出てくることはまずないね。打ち合わせをしましょう、なんてときは、その話に終始するもんだから、情報の「ポロリ」はないんだ。酒でも飲んで、ワイワイガヤガヤやってるときに、「そういえば、この間A社に納品に行ったときに、ちょっと耳に挟んだけどさ・・・」なんて極上な情報が出てくるわけさ。
たしかに自分の経験でも貴重な情報は昼の打ち合わせではなく、夜の飲み会で聞く。しかも人間関係も夜築かれる気がする。

勝負はふだんから人づきあいにどれくらいお金を使っているかだ。情報が欲しいときだけ、「こんちは」と来るヤツに、重要情報をくれる人間がいるか?いっこねぇだろ。その時とくに仕事がなくても、話をしに行ったり、一杯奢ったりする。情報網はそうやってつくるしかないんだよ。
スキは愛嬌なんだよ。「あのヤロウ、バカだねぇ」と思うから、何か言ってやりたくなるんだし、「あいつ、しょうがねぇな」と感じるから、何かしてやりたくもなるんじゃないか、そうだろう?
たしかにその通りだが、なかなかこのあたりは実践するのが難しい。

「ありがとうございました」、「ごちそうさまでした」を四回も言ってみなよ。こんなご時世だから、相手は感動だよ。「あいつ、次もまた誘ってやろう」ってことに必ずなる。そうやって、情が通ったつきあいが深まっていくんだよ。
一度受けた恩は一生のものだと思うね。世話になったのが一回こっきりだとしても、その人が自分のために何かしてくれたって事実は、消えてなくなるわけじゃねぇんだよ。だから、感謝の気持ちにだって終わりはないんだ。
このあたりの考え方はなかなか現代っ子には難しいところではあるが、逆にこのあたりが差別化になるのだろう。
子供の頃から、「お金は使え!」って教えなきゃダメなんだよ。つきあいを大切にして使うお金、人を楽しませるために使うお金に、無駄なんてことはありゃしねぇんだ。全部、生きた使い方だよ。
ここは学校や一般社会で教えるのとは逆。しかしこういう考え方をしないと緻密な人付き合いはできないよなぁ。
自分の仕事は安売りしちゃダメなんだ。そのためには、人にできないことをやらなきゃな。誰でもできることなんてのは、相手の言い値でやるしかなくなるんだよ。できないことだから、値段を自分でつけられるんだ。

自分を高める、レベルアップするには、どうすればいいかなんて考えることがあるだろ。これはもう決まっているんだ。一流のものを見ること、一流に接することだね。一流を知らなきゃ、進歩なんかねぇよ。
人より先につくって、早く儲けて、見切りどきを間違えないでやめる。まさに「見切り千両」、世渡り力をたっぷり学んだ、俺の商売の鉄則だね。
ここは仕事に対する考え方。誰もやっていないことに取り組むことにより差別化を図り市場価値を高める。そしてその技術が時間とともに陳腐化しそうになってきたら早めに売ってしまう。
すばらしい考え方だ。

仕事で一流を目指す人にはぜひとも読んでもらいたい1冊。

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2008/08/24

「残業ゼロ」の仕事力

残業を禁止して19期連続増収増益を記録したトリンプの元社長が語る仕事の仕方。

今年一番自分の価値観を揺さぶられた本!

自分の中では残業なんかせずに早く帰りたいという気持ちがあるが、かといって毎日定時に帰るのは気がひける。心のどこかで残業を美徳とする典型的な日本人なのだろう。
しかし著者は残業はしないものときめ、就業時間内に仕事を終えるよう仕事の効率化を説く。
海外で働いた経験のある著者によると、日本人の作業効率はかなり低いそうだ。海外では就業時間内に完了する仕事が日本では残業を必要とする。原因の1つには、日本人ははなから残業するつもりで仕事をしていることがあげられる。そうであれば、残業を禁止してしまえば就業時間内に必死に仕事を終えるのではないかという考えがあったそうだ。

経営者から見れば残業しない人はやる気のない社員に見えるのではないかと思っていた。
しかし著者の主張にあるように、残業するということは余分な人件費がかかることになるので、同じ作業量の仕事をするのであれば就業時間内に終えてくれるほうがうれしいという考え方もあるのか....

定時で帰れる社員にとっては、残業手当がもらえないということはあるが、夕方以降の時間を自由に使えるのであるから、趣味や家族サービスなどに時間をつかえてうれしいだろう。

すべての職種で残業なしでやっていけるかというと疑問な部分もあるが、基本的な考え方として仕事の効率を上げ、なるべく残業しないというのには大いに賛成する。
今後はもっと残業を減らしていきたいし、著者の言うように、仕事を「ゲーム」と割り切っていきたい。

以下は印象に残った箇所。

もっとよくなりたい、現実に満足せず、今より上を目指したいという目標や理想を持って働いているならば、問題というのはあって然るべきものなのです。

ところが、前提条件は共通なのに結論が一致しなかったり、会社にとって最良ではない解決策に全員の意見がまとまってしまったりするような、常識では考えられないことが、現実にはしばしば起こります。
これは、事実を積み上げ、データを分析し、論理的に詰めていく、というロジカルシンキングができていないからにほかなりません。ロジカルシンキングが苦手な日本人は、しばしば「好き」「嫌い」といった感情や情緒で問題解決に対処してしまうのです。

それでは、コミュニケーション不足を解消するにはどうしたらいいのでしょう。これはそれほど難しいことではありません。社員同士が顔を合わせ、話をする場や機会を会社が意図的に作ればいい。だからこそ、私は早朝会議を始めたのです。

まずは、「この人は仕事ができる」と思ったら、その人の一挙手一投足をとにかく観察します。辛抱強くそれを続けていると、やがて、その人がどこにどんな工夫をして仕事をしているのかが、見えてくるはずです。そうしたら、それを盗んで自分のものにする。これをしつこく繰り返すのです。

ところが、そんなことをするのは私ぐらいのもので、ほとんどの人はそのセンターテーブルには近づかず、部屋の隅で固まって、知った顔同士で談笑しながら料理を食べているのです。
自信がないとか、恥ずかしいとか、気後れするとか、でしゃばりと思われたくないとか、そういう気持もわからなくはありません。
でも、私のように「仕事はゲーム」と割り切っていれば、自意識のような邪魔なものは脇において、純粋に「ゲームに勝つためにとるべき最善の方法」をとることができると思うのです。
実際に独立するしないはともかく、いずれは独立するぞ、という志をもっている人と、定年までこのままつつがなくいければいい、という人とでは、成長のスピードがまるで違う、これが私の実感です。

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2008/08/03

雲を掴め 富士通・IBM秘密交渉

IBMと富士通の間でかつて紛争があったことは知っていたが、具体的な内容は知らなかった。
この本で詳細を知り、ほんの20数年前にこんなことがあったのかと驚いた。

あとがきで著者はつぎのように書いている。

この小説はリアルに描いてはいるが、すべてが創作で、フィクションである。筋書き、登場人物、登場人物の会話など、すべてが作り物である。
しかし中には事実と一致する部分もある。なぜならそれは、1997年4月30日のIBM-富士通との間で「事件」の終結合意書が調印され、守秘義務は消滅し、関係者が事実を語ることがゆるされたからである。
フィクションであると書いてはいるが、著者は当時富士通で実際に交渉に当たった人物であるらしい。したがってほぼ実話でないかと想像する。

日米貿易摩擦など時代背景はあったのであろうが、おとり捜査までして日立や三菱電機の社員をアメリカで逮捕するのか。すごいなぁアメリカとIBM。
本書は最初の8か月の交渉部分のみであるが、訴訟でそのあと10年以上最終決定までにかかったようだ。
交渉の結果に関してはどちらに有利であったかの判断は難しいが、非常にシビアなものであったことは文章から伝わってくる。

今もIT産業はアメリカ主導であるが、当時はもっとアメリカ(IBM)が主導権を握っていたと想像する。きっとこの頃の頑張りがあったからこそ現在のく日本のコンピュータメーカーがあるのだろう。

まあ、時は流れいまや汎用機はコンピュータの主役ではなく、UNIXとパーソナルコンピュータに移ってしまったが。

交渉の中身よりも、過去にこういう紛争があったということが新鮮な気がした。

あとがきで著者が書いているが、現役の官僚とビジネスマン、高度経済成長を担ってきた団塊世代の官僚とビジネスマンに読んでもらいたい1冊である。

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2008/08/02

リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間

リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なことに続き、リッツ・カールトンに関する本を読んだ。

今回は日本にリッツ・カールトンができる前からアメリカのリッツ・カールトンで働き、大阪や東京での開業に携わった高野氏が著者。

リッツ・カールトンの考え方はある程度わかっているつもりだったが、本作でも参考になることが多数あった。

なぜお客様に行き届いたサービスができるのかという点について。リッツカールトンではスタッフの誕生日や入社記念日を祝うというシステムができているおり、たとえば入社8年目の従業員がいれば、8の字にくりぬいたクッキーや8という数字の入ったオブジェをプレゼントするらしい。
ふだんから祝うということを定着させているため感性が磨かれ、お客様に対して行き届いたサービスにつながる。

企業によっては部署が違えば別会社のように関わりが希薄であったり、場合によっては敵対したりすることもある。しかしリッツカールトンではそうならないための仕組みがある。
まず、クレドで従業員の考え方が統一されている。

リッツ・カールトンではクレドはマニュアルであるという捉え方は決してしません。マニュアルというのは毎日の企業活動の中で、たとえば危機管理、衛生管理、効率化など、誰が携わっても一定の結果を実現させるうえで不可欠な指南書であり、また物差しであると言えます。それに対して、クレドは「感性の羅針盤」のようなものです。現場で問題に直面したときや、お客様のさまざまなライフステージに立ち会うときなどに、その従業員の行動指針がクレドカードを読み解くことによって示されるのです。さらにその感性を全従業員が共有することで、ぶれない方向性が保たれます。
そして、「ファーストクラス・カード」を利用し、他部署のメンバーに助けてもらったときには感謝の意を現わすとともに、人事査定にも利用して積極的な連携を促している。

また、リーダークラスの意識もすばらしい。

このとき、どのチーフも必ず次のように力説します。
「私たちのセクションの仕事の役割はこんな内容です。でも、私たちの目的はみんなと一緒です」
つまり、それぞれに与えられた役割は違うけど、それはリッツ・カールトンのひとつのビジョンやミッションのもとに行われていて、みんな目的は一緒なのだということを伝えているのです。
新入社員は地味で単純な仕事をさせられるものであり、場合によっては見切りをつけてすぐに辞められてしまうケースもあるのだが、リッツカールトンではそのならないように意識している。

まず初めに、地味な現場の仕事の大切さ、それらの仕事が会社のビジョン達成のためにどういう意味合いがあるのか、それを明確に納得できるように伝えるということです。企業が犯す最大の罪は、従業員にビジョンなき仕事をさせることだ、とはリッツ・カールトンの創立者、ホルスト・シュルツィの言葉です。
次に、社員の感性の高さや向上心などを見抜き、それを伸ばしていく職場環境を全社的に整えること。ビジョンなき単純作業を10年重ねてチーフになった人は、次の世代に対しても同じことをするものです。
さらには、リッツカールトンは採用の段階で自社の文化に適応できるか独特の方法でチェックしていることに驚かされた。
面接会場は大宴会場。入口にはドアマンが2人立って応募者を出迎え。そして場合によってはプロのミュージシャンがピアノ演奏までしたなかでの面接。管理職がウェイターとしてコーヒーやジュースを運ぶ。

入社試験のためにいったいどうしてここまでやるのか。もともとリッツ・カールトンには相手がだれであろうと「親切なおもてなし」をする文化がありますが、理由はそれだけではありません。
もうひとつの理由は、他の応募者の反応を見て気付きました。350人の募集に対して約3000人の応募があったのですが、会場の雰囲気を見た半分くらいの人が、
「自分には合わない。もっと普通のホテルで働いたほうが気が楽だ」
と言って帰ってしまったのです。
応募者にもお客様と同じようなおもてなしをするのは、じつは最初にリッツ・カールトンの理念や価値観を伝えるためです。
実際に自分が受けたサービスを通して、リッツ・カールトンの文化に適応できるのか、もしくは本当に適応したいのかを考えてもらう狙いがあったのです。面接試験は、いわばお見合いのようなもの。お互いの価値観を最初にしっかり披露しあい、感性が合えば結婚すればいいのです。
本書は、経営者だけでなくすべてのビジネスマンにお薦めする1冊だ。

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2008/07/18

グーグルに勝つ広告モデル

テレビ・新聞・雑誌・ラジオの4大マスメディアとグーグルに代表されるインターネットを比較し、既存のマスメディアの生き残り戦略を書いている。

統計を基に分析しており、ある程度うなずける内容が多かった。まぁ、これをすればグーグルに確実に勝てるという方法は明確にはかいていなかったが..

グーグルとヤフーの違いとして、ヤフーはトップページにいろいろコンテンツを乗せて「認知(アテンション)」させることが目的なのに対して、グーグルはトップページは簡素にし、検索結果で広告を載せる「能動的な興味(インタレスト)」を引き出しているという記述がある。トップページの比較は何度も聞いたことがあるが、認知と興味という分析を聞いたのは初めてだったので新鮮な感じがした。

ここまで、ネットと新聞の比較を軸足に、将来の方向性仮説について述べてきましたが、筆者自身は、物理的な紙の新聞を各家庭に届ける宅配ネットワークという仕組みこそ、新聞社が保有するネットメディアに対する中核的な競争能力の礎ではないかと考えています。
この部分に関しては同意する。インターネットが普及してネットショップでの購入が増えているのだから、新聞配達ネットワークを有効活用するというのは非常に有効であろう。

「LEON」は「年収2000万円以上で、月に30~50万円程度の自由になる小遣いのある30~40代男性」というターゲット設定をしていますが、図15に見られるように、30~40代で年収2000万円以上という人は、構成比としては0.1%程度にしか日本にいません。
普通にビジネスプランとしてこの企画を考えると、「あまりにターゲットが狭い」ということになるのですが、ここがミソで、年収2000万円以上がターゲット、と公言することによって、年収数百万円~1200万円くらいの一般層を、読者として取り込んでいるわけです。

このことは知らなかった。LEONを購入したことはないのだが、確かになんとなく上級のライフスタイルのイメージがあり、憧れみたいなものはあるなぁ。うまくターゲットをずらしているなぁ。

ウィキペディアは、グーテンベルクからグーグルが登場するまでの「旧世界」がずっと発展させてきたこの「知のバリューチェーン」から、無料で情報という栄養をもらってコンテンツを拡充するという寄生虫のような構造で肥大化しています。
ここで問題になるのは、ウィキペディアがフリーであるがゆえに、強大な普及力を有しているという点です。そのため「知のバリューチェーン」を循環する経済価値が減少し、ウィキペディアが循環的に依存していた「信用できる」情報源が、事業運営上の深刻な困難を迎える可能性があるのです。そうなると、ウィキペディア自体も中長期的には生きながらえることはないでしょう。ここに大きなジレンマがあります。
この部分については賛同できない。BBCやニューヨークタイムズのような「信用できる」情報源と、ウィキペディアはすみわけができている。少なくとも私は使い分けをしている。

例えば何か事件が起こったとき、速報的にその情報を仕入れるのは新聞社など「信用できる」情報源からである。事件直後ではウィキペディアには網羅的に情報がまとまっていることを期待していないのでウィキペディアでにはアクセスしない。
逆に、昔あった事柄について知りたい場合には、ニュースサイトではなくウィキペディアを利用する。網羅的にまとめられているからだ。

ということで、私は新聞社など「信用できる」情報源と、ウィキペディアはともに生きながらえていくと考えている。

本書はマスメディアの現状と今後の広告モデルについてわかりやすく分析している良書である。特にマスメディアには直接ビジネスでかかわっていない人に薦めたい1冊。

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2008/07/15

ラクをしないと成果は出ない

著者は日垣隆氏。私はどういう人だか知らなかったのだが、公式Webの自己紹介はこちら

本書には著者の思う仕事の鉄則が100個書かれている。見開き2ページに1つの内容が書かれており、2ページめの最後にはポイントとして1行で簡潔に内容がまとまっている。1つ1つ独立した内容なので、細切れの時間に読んでいくことも可能。このあたりに著者の工夫がみられる。

仕事の内容や周りの環境などにより仕事の鉄則は違うので、すべての項目に共感できるわけではないが、誰でもいくつかは共感できる項目があるのではないかと思う。

ちなみに私が共感できたのは次の項目。

  • よくわからなかったら、現場に行って考える
  • ウソには必ず理由や背景がある。それを探るとインプットが効率的になる。
  • 人から薦められたものは、無理をしてでも即日取り入れる
  • 「なるほど」と思ったことは、24時間以内に「やる」メドをつける

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2008/07/09

35歳までに年収2000万円になる

人材ソリューション企業「レイス」でスカウト事業を手がけている著者が語る転職論。

現状に満足せずに、ステップアップ転職をすれば年収もあがるという内容。
著者は転職を支援するのが仕事なので、100パーセント鵜呑みにはできない。ただ結構もっともだと思われることが書かれている。特に次の部分。

「知名度の低い会社から、一部上場の有名企業に移籍した」
「斜陽産業の古い会社から、勢いのあるIT業界に転職した」
というと、なんとなくステップアップしたように聞こえますが、仕事の内容や役割が変わらないのであれば、ただキャリアをスライドさせただけ。転職の回数が無駄に増えただけで、意味のある転職だとは思えません。

ステップアップという意味では、会社の規模ではなく自分の役割や裁量権がアップするような転職を意識する必要があるだろう。例えば30代になればマネジメント経験も求められてくるので、今の会社でマネジメント経験を積める環境がないのならば別の会社で経験を積んだ方が長い目でみるとプラスになる。

本書では、大手企業の社員ほど30代で成長しにくいと説明している。マニュアル化や細分化がその原因として挙げられている。
大手企業で働いていて、仕事のスピードの遅さに嘆いている人、全体でなく一部にしか携われないと嘆いている人、上の世代が詰まっていてマネジメント経験を積めそうにない人は、ベンチャーに転職したほうがよいかもしれない。

一般的には中小企業よりも大企業の方が給料が高いが、中小企業で儲かっているところの上級幹部になれば、大企業の平社員でいるよりも給料が高いケースがあるようだ。本書では何件かその例を紹介している。

まぁまずは自分のキャリアプランを描くことが1番。何をしたいのか、どうなりたいのか考えた上で、現状の仕事を続ければよいのか転職したほうがよいのかを考える。

採用する側も人を選ぶわけで、今の会社が嫌だから転職したいという後ろ向きな気持の人は取りたくないだろう。自分が転職すればどのような貢献ができるか十分に考えて説明する必要がある。

今は昔と違い転職がありきたりの時代になったので、長い目で見てプラスになると思えば転職するのはありだろう。

本書は、今の仕事や会社に満足していない人にお薦めの1冊。

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2008/07/06

統計でウソをつく法

サブタイトルは「数式を使わない統計学入門」。

以前から統計は鵜呑みにできないと思っていたのだが、この本を読んでやっぱりそうかと思った。

統計に関するごまかしは何パターンかある。

1.データの取得方法
偏りなく多数のデータを取得しているか。
例えば国民の所得に関する統計をとる場合、インターネット限定で調査をすればインターネットを利用していない層のデータが取得できず偏りが生じる。
また、わずか数人分のデータしか取得していない場合は、対象が少なすぎてデータとしての正確性に欠ける。
利害関係が絡む場合には、何度も統計を取った上で自分に都合のよいデータのみを採用するケースがある。
また、質問の内容によっては、回答する人が勘違いして間違った情報を提供する可能性もある。

2.結果の見せ方
結果をグラフ化して見せる場合、グラフの描き方によって印象が大きく変わる。たとえばある事象に関して、1年の間に値が10000から10100に変動した場合を考える。グラフの縦軸を0から10010にするとほとんど増加していないように見える。しかし、グラフの縦軸を10000から10100にすると極端に増加しているように見える。
また、たとえば人の平均身長が10年前に160cmだったのが現在は170cmであるとする。この場合に2人の人の絵を描いて、高さの比率を16:17にするグラフを見かけることがある。しかし人の絵は2次元で書かれており、実際には16×16:17×17に見え、実際の身長以上の差を見せる結果になる。もしも絵を3次元ぽく描いている場合には、3乗の差があるように錯覚を引き起こす。

3.結果分析
サンプルは正しくても、結果の分析を間違えることがある。
例えば喫煙の有無と学校の成績に関する統計を取る場合を考える。仮に喫煙する生徒ほど学校の成績が悪いといった結果が出てきた場合、これにより喫煙すると頭が悪くなると結論づけるのは間違いである。なぜなら相関関係があるといっても因果関係ははっきりしないからだ。喫煙したから頭が悪くなったのではなく、頭が悪いから喫煙をしたのではないかという仮説も考えられる。
したがって、因果関係まで勝手に特定することは間違いである。

本書は特に難しい数式を使うことなく説明されているので、文系の人にもお薦めの1冊である。

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2008/06/14

おもてなしの経営学

著者は人気ブログ Life is beautiful でおなじみの中島聡氏。

3章から構成されており、1章はブログエントリを引用しつつ「おもてなし」というキーワードでアップルやYouTubeを分析する。2章は「月刊アスキー」のコラムからの引用。3章は西村博之氏、古川亨氏、梅田望夫氏との対談となっている。

まず、全体を読んで驚きはマイクロソフトでこれだけ活躍していた日本人がいたのかということ。アメリカでWindows95やIEの開発に主要メンバーとして関わり、日本人として唯一トップランク200人のエンジニアだったというのだからすごい。
そして、40歳を過ぎて自分で会社を立ち上げてもまだ一線のエンジニアとしてプログラムを書いているというのもすごい。技術者のロールモデルになれる人だ。

3章の対談に関しては、古川氏とは昔を懐かしみ同窓会のような雰囲気、梅田氏とは同年代かつ同じ海外在住者として分野は違えど共感する部分が多いといった内容になっている。ひろゆき氏との対談は若干噛み合っていないような感じがした。個人的には古川氏との対談で、昔のアスキーやマイクロソフトでの働きぶりなどが紹介されておりおもしろかった。

日本という小さな枠ではなく、世界に通用する作品を作りたいという気持ちが大きくなった。
また、単に技術的な能力だけでなく、ビジネスモデルも含め自分でプロデュースする人間になりたいと思った。

すべてのビジネスマン、とくに現状の環境に違和感を抱いている技術者に特にお勧めの1冊。

以下は特に印象に残った箇所の抜粋である。
床屋の満足
語源は、筆者の名前は忘れてしまったが、大昔に読んだエッセイである。そのエッセイの筆者は、「いかにも床屋に行ってきました」という髪形をして人に会うのが恥ずかしいので、いつも床屋さんに行くと、「床屋に行ったばかりとはわからないようにしてくださいね」と頼むのだそうだ。しかし、ほとんどの床屋がそのリクエストを無視して、「いかにも床屋に行ってきました」という髪形にしてしまうらしい。彼は、床屋さんにとっては、お客を「いかにも床屋にいってきました」というさっぱりした髪型で店から送り出すことが仕事の充実感・満足感を与えるとても大切な要素となっている、と結論付けていた。このエッセイを読んで以来、私は心の中で、これに相当する行動パターンを「床屋の満足」と読んできた。
英語の勉強だけはいくつになってはじめても遅くはない。学生であれ社会人であれ、まずは(多くの人が不得手な)英会話から初めて、英語の論文なりブログなりで、できるだけ多くの英語に触れる努力をすることを強くおすすめしたい。知識労働者にとって、日々自分の人材市場での価値を高めることに努力することは、すなわち「職場を選ぶ力を得る」ことに直結する。終身雇用制が崩壊しつつあり、誰にでもできる簡単な労働は知識労働ですら海外にアウトソースされようとしている昨今、自分の価値を高めて「職場を選ぶ力を得る」ことは、ますます大切になっている。その意味でも、世界規模で見た人材市場での価値に直結する英語力を持っておくのは、必ずプラスになると断言できる。
あるエンジニアの人に、仕事人にはふたつのタイプがいるという話を聞いたことがあるんだ。「上を見て」仕事をするタイプと、「天を見て」仕事をするタイプ。城氏の顔色や直近の自分の損得だけで動くのが「上を見て」仕事をする人。「天を見て」仕事をする人は、会社や上司のためではなくお客様のためにいい仕事をする、この技術が未来につながるとか社会的に必要だという美学を貫き、自分の信条を持って動く。
でも今はマイクロソフト、というかIT産業全体に言えることかもしれないけど、何か新しいことをしようとすると「本当にそれでいいのか」と、自分は生産的なことにかかわらないのに他人のブレーキを踏むような人たちが多い。もっと多くの人に使ってもらうだとか、会社をさらに大きくするとか、代案としてこちらのほうが絶対に優れていると証明できるようなものをもちあわせているならいいけど、単にお前が目立つのが嫌いだとか、お前に決められるのが面白くないという理由だけで足をすくう人たちばかり。

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2008/06/06

あなたもいままでの10倍速く本が読める

本が速く読めるというフォトリーディングに関する本。
私は本を読むスピードが遅いので、速読がしたいと思って読んでみた。

他の速読法とは違い、右脳を利用して写真を撮るようにページをイメージとして脳に保存する方法と理解した。なんとなくよさそうな気はするが、この本だけではその方法をマスターするのは難しいだろう。

目の焦点を本よりも遠くに合わせることにより、ぼぉっとした感じで本を見るらしい。しかし目の動かし方やどの程度見てからページをめくるのかといったあたりについてはよく理解できなかった。ぼぉっとした見方についても文字が読めるまでには至っていない。

マスターするには講習会に参加しないとだめなのだろう。

フォトリーディングがどんなものであるか概要を知りたい人にお薦めの書籍。

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2008/05/11

ツキを呼び込む成功法則

サブタイトルはツイてる人生=よい気分+よい口ぐせ+よい体ぐせ

栄養生化学、健康心理学の専門家である著者がツキを科学的に分析し、どのような生活習慣をすればツキを呼び込むことができるかまとめた本。

最初の50ページほどはあまり期待した内容ではなかったのだが、そのあとの内容に関しては非常に参考になった。

まとめれば、肯定的な思考や発言を行い、適度な運動をし、かつ栄養を十分にとる(サプリメント)ことにより、人生が好転するということであろう。

一番参考になったのは、サプリメントの取得に関する部分。
今までサプリメントは一切摂らなかったのだが、その理由として、サプリメントで取得すると食事から栄養を吸収する力が落ちるのではないかと危惧していたため。
しかし、本書によるとそうではないらしい。

このような研究により、ビタミンCやビタミンE、ベータカロチンなどは食物に含まれる量をはるかに超える量を摂取することにより、老化防止と成人病の予防に創造以上の効果がもたらされ、摂取しないことは不要な老化を招いて詩を早めることになると理解されるようになっています。
これからはサプリメントを摂ろう。

思考の仕方について、次の部分が非常に参考になった。
人間の脳は、死ぬ直前まで成長をやめません。大切なのは、そういう認識があるかどうかです。体にはビタミンがよく効き、脳には前向きな考え方がよく効きます。脳というコンピュータに前向きな栄養剤を与えることで、脳はますます豊かに成長していくのです。
例えば、「もう歳だから。。。」という発言をする場合、裏には年とともに体は衰えていくという思考があるため脳や体はその思考に従って衰えていこうとする。逆に同じ年齢であっても、「まだまだ○○歳だから、これから伸びていける」という発言をすることにより、脳や体はまだ成長しようとする。
自分を否定せず、いかにプラス思考になれるかが大切だということであろう。

また、他人に対して批判的な発言をした場合でも、脳は誰に対する批判かの判断はできず常に自分に対する発言として受け取ってしまうらしい。結果的に自分を批判する発言と受け取ってしまいマイナスに働くため、他人を批判することもやめた方がよいそうだ。

また、自分に困難が訪れた場合には、次の考え方をするとよいそうだ。

法則1 自分に起きることは、いかなることも自分にプラスになることである
法則2 自分に起きることは、いかなることでも自分で解決できることである
(自分に解決できないことは、自分には起きない)
法則3 自分に起きた問題の解決策は、途方もない方角からやってくる
(だから、今お手上げ状態でも決してめげてはならない)

幸せになるための絶対条件として、次の文章が印象に残った。
幸せになりたかった善意を貯えなさい。そうすれば、あなたの家は幸福の貯蔵庫になります。
時間や労力を使って何度も善意を与えた人にまったく感謝されず、こちらが困ったときになんの手助けもしてもらえないケースがあるとする。その場合、あれだけ尽くしてあげたのにどうしてこちらが困っているときに助けてくれないのだという気持ちになりがちだが、それは善意の裏に見返りを求めていることになる。
はじめから見返りを求めず、善意を与えるのは自分のためと考えて、善意のたびに自分の幸福貯蔵庫が満たされていくと考えれば見返りを求める気持ちはなくなる。

本書は非常に参考になる本だった。すべての人にお薦めの1冊。

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2008/04/19

リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと

リッツカールトンといえば顧客満足度が高いことで有名だが、著者はリッツカールトン大阪の元営業統括支配人。

まず一番驚いたのが著者の経歴。リッツカールトンの幹部だから、きっと留学してホテル学科を卒業しそのあとは欧米の高級ホテルに勤務して....というような国際派エリートをイメージしていた。しかし実際は高卒でホテル勤務経験なし、しかも英語がしゃべれない。
それでよく採用されたと思うのだが、著者いわく大阪に多くの人脈があったかららしい。

本書は前半がリッツカールトンでの経験、後半は著者が考える魅力的な人物の作り方となっている。

まずは前半部分。
キーワード1: ノーといわない
リッツカールトンの接客の特徴は「ノーといわない」ことだそうだ。満室の状態で予約の電話が入った場合、普通であれば満室だから無理(=ノー)と答えるところだが、リッツカールトンではこのホテルは満室だが、差し支えなければ近くのホテルの空き状況と料金を聞いてご連絡差し上げますと回答するらしい。
たしかにすごい。普通はそこまでは言わない。

キーワード2: 感動を与える
ミスやトラブルはopportunityと呼ばれ、お客様との新たな関係性を図る機会と考える。そして、全スタッフが20万円までの決裁権をもっており、上司に相談することなくその場でお客様に対応できる。
テレビ番組の特集で見た話だが、費用はトラブルが起こった時だけに使うのではなく、宿泊客が誕生日と知ればケーキをプレゼントするといったサービスにも使えるようだ。たしかにそういうサービスをしてもらうなら客は感動するかもしれない。ただ、採算としては問題ないのかという話が気になるのだが、リッツカールトンは上位5%の富裕層をターゲットにしており、感動を与えてリピーターになってもらえれば十分利益を出せるという考えなのだろうと想像する。

キーワード3: 従業員の意識統一
従業員全員がクレドに基づき行動する。
クレドとは信条や経営哲学のたぐいのことで、どういう方針で仕事をするかといったことが書かれたもの。
リッツカールトンの場合は、書かれた方針をいかに自分の職場で実践・浸透させていくかに力をいれているため、接客で即座に判断が必要な場合など上司に相談せずともクレドに基づき自分で判断できる。
日本の会社でも経営方針を壁にはったりカードにしてもたせるケースはあるが、単なるお題目ととらえ真剣に意識して行動する人はほとんどいないのではないか。。

後半部分で印象に残った点。

組織・グループは逆ピラミッド型にすればうまくいく
お客様が一番上にいて、それを支えるのが現場のスタッフ。その現場のスタッフを支えるのが幹部社員、そして一番下のピラミッドの頂点は全責任を負った社長という考え方。
すばらしい。そういう意識の幹部がいるところで働きたい。

人間関係ができていれば理屈ぬきで人は動く
人間には感情があるので、理詰めの指示だけでは人は動かない。組織は理屈ではなくハートで動かす。
たしかにそのとおり。普段からの人間関係ができていないと人は離れていくし心から納得してやっていないのでミスも多くなるだろう。

これ以外にも、後半を読むとためになることがいっぱい書かれている。そして、著者が20代の頃からものすごく自分を磨いていたことがよくわかる。
社会人にも学生にも是非読んでもらいたい一冊。


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2008/03/29

なぜ仕事するの?

著者はDoCoMoのiモード生みの親、松永真理さん。30代が終わろうというときに、中間決算をやっておきたいとういう衝動からかいた一冊。
松永さんは元々リクルートで「就職ジャーナル」「とらばーゆ」の編集長をしていたので、企業、就転職希望者双方との接点があり、いろいろなケースを見てきている。それに加え自身の今までの仕事への取り組み・葛藤を交え、仕事とは何かといったことを語っている。内容としては主に女性向けである。

しかしリクルートって本当に人材の宝庫だ。USENの宇野社長や楽天野球団の島田社長など元リクルートで現在活躍している経営者が多い。これはリクルートのプロフィットセンター制度が影響していると思われる。リクルートがなぜこのように人材を輩出しているかは「リクルートのDNA」に詳しく説明されている。

この本は5年ほど前に一度読んでいたが、再度読み直した。

おもしろかったのは、転職がうまくいくかどうかは辞めかたを見ればわかるというくだり。次のパターンでの転職はやめた方がよいとアドバイスしている。

  • 無知からくる転職
    ビジネス社会や企業の成り立ちを知らなさすぎるために、こんなはずじゃなかったと今の会社を辞めたがる。組織への批判は聞けてもなにをやりたいかはでてこない。転職しても同じ行動を繰り返しがち。
  • 人間関係がらみの転職
    あの上司がいないところ、あの先輩がいないところ、あの後輩がいないところとなる。海外へ留学しようか、転職しようか、学校へ戻ろうか、マンションを買おうか、ネコを飼おうかという症状が出る。
  • 女性のライフイベント退職
    結婚・出産でいったん辞めて子育て後に復帰するという。現実はそんな簡単には正社員として復帰はできない。
全体的に軽快なテンポで話が進み、ユーモアがありかつ参考になることが数多く書かれている。仕事について悩んでいる人にお薦めの1冊。

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2008/03/19

「伝説の社員」になれ!

著者は元Amazonでバイヤーをしていた土井英司氏。自らの経験を基に仕事について語る。

年収の高い会社に転職したいと考える人は多いであろうが、著者は単純に年収だけに惑わされてはいけないという。仕事を選ぶ際には、そこでどのような経験ができるか(=どれぐらいお金を払ってでも経験したい内容か)も考慮に入れる必要がある。
たとえば、将来的にステップアップにつながるような経験を積める仕事(年収400万円)と、キャリアアップにつながらない単純作業の仕事(年収600万円)を比較してみる。ステップアップにつながる経験をお金を払って受講すると考えた場合、その受講料として200万円以上払ってもよいと考えるのであれば前者の400万円の仕事の方が価値が高いことになる。つまり単純な年収で比較するのではなく、年収+経験できる内容の価値で仕事を選んだ方がよいというのだ。

この話で思い出したのが、ウェブ進化論の梅田望夫氏。外資系経営コンサルタント会社で働きたいと考えた彼は、MBAも持たず英語もろくにできない状態であった。しかし「給料は最低年俸でよい」、「入社したら一生けん命勉強するから、今の英語力で判断しないでほしい」と懇願し最低年俸で入社した。
おそらくもっと給料の高いところで働くことは可能であったのだろうが、その時点の給料が低くとも、価値のある経験を積みいまや超有名人となっている。

私なら、年収+経験できる内容の価値に加えて自由に使える時間も考慮に入れたい。もっともどれぐらい残業するかは実際に勤務してみないとわかりづらいところではあるが。
労働時間がわかるのであれば、(年収+経験できる内容の価値)/労働時間、すなわち時給で比較するのもよいであろう。

また著者は、給料の高いところに転職するとそれに見合うアウトプットをだすことに注力し、新たな能力開発ができず価値が下がると言っている。
これも納得できる部分がある。自分の場合、今成果を出している仕事は、2,3年前に磨いた能力によるものである。そういう意味では、今も能力を磨いていなければ、進化の速い業界では2,3年後には出せなくなる可能性がある。
成果を出すために7割、能力開発に3割ぐらいの配分で仕事をするのが長期的にみると一番バランスがよいのではないかと考える。

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2008/02/09

ロジカル・シンキング

サブタイトルは「論理的な思考と構成のスキル」。
効率が10倍アップする新・知的生産術でフレームワーク力の構築として薦められていたので読んだ。
マッキンゼー流の思考方法といったところか。
たとえば、自社の事業分析を行うときはこういうパターンで考えよう、マーケティングではこういうパターンで考えようという枠組みがあるので、それにそって考えれば一通りのことは網羅できる。

課題に対する結論を導く方法としてすばらしい。まず、自分自身でうまく整理しきれていない思考をこの方法で整理・分類すればすっきりとまとめられる。その上、人に説明するときに理路整然としており納得してもらいやすくなる。

一番なるほどと思ったのは、提案をする際に結論を真っ先に伝えるか理由を話してから結論を伝えるかという点だ。基本は先に結論、なぜなら最後まで話をきいてもらえるかどうかわからないから。ただし結論に対して反発が予想される場合は、まず根拠を説明して合意を得た上で結論にもっていくとよいらしい。確かにそのとおりだなぁ。そして、それにくわえて、今回の説明にあたり課題がなにかということを冒頭に話した上で説明に入れば、聞く側もポイントを意識して聞けるのでよいとのこと。
プレゼン等する場合の参考になる。

この本は、論理的な思考の仕方を学びたい人、コンサルティング業務などで人に提案するような作業を行う人に特にお薦めの本である。

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2008/01/27

効率が10倍アップする新・知的生産術

サブタイトルは「自分をグーグル化する方法」。
今まで勝間さんの作品を読んだことがなかったが、小飼弾氏のブログで絶賛されていたので購入した。

この本を手に取った第一印象は、「ずいぶん分厚い本だなぁ。」
ただ、実際に読んでみて、分厚さの理由がわかったというか、それだけ出し惜しみせずに勝間さんが真剣に執筆された結果分厚くなったというのが伝わり好印象であった。今まで何十年も生きてきた中で身につけた効率化の手段を1500円で読めると考えると確かに安い。

特に魅かれたのは次の3点。
  1. フレームワーク力
  2. 捨てる技術
  3. フォトリーディング
1.フレームワーク力
情報を如何に体系だてて分類・整理するか。そしてそのことにより本質をつかみ、新しい発想や作業 の効率化につなげていく。
これに関しては日頃から意識していたことではあるが、まだまだ不完全であったと思う。本書でたびたびふれらているマッキンゼーのやりかたを学びたいと思ったので、さっそく「ロジカルシンキング」を入手した。

2.捨てる技術

自分の得意分野/専門分野に特化して時間をかける。広く浅く手を広げても中途半端に終わる。
これに関しては、まぁどちらかというと周辺部分まで広く理解したいという気持ちが強く、とがった1つをうまく構築できていないような気がする。ただ捨てる順番としてはまずはテレビを見る時間だな。

3.フォトリーディング
それほど多くはないといえ年間数十冊本を読んでいるのだが、私は読むのが遅い。もっと速く読めるようになりたいと考えていたのだが、フォトリーディングがお薦めだそうだ。さっそく調べてみたが2日間の講習会で10万円か。ちょっと悩むなぁ...
講習会だけで今の10倍速く読めるようになるのなら受講するが、きっとそうではないだろうなぁ。

この本は時間をもっと有効活用したいと考えている人にお薦めの1冊である。

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2007/12/29

ウェブ時代をゆく

ウェブ進化論フューチャリスト宣言 に続き梅田望夫氏の作品を読んだ。
今回のサブタイトルは「いかに働き、いかに学ぶか」であり、インターネットによる変革の時代をいかに生き抜くかという内容で主に若者へのメッセージとなっている。IT業界に身を置くものとして業界の流れはわかっているのだが、なんとなく感じてはいてもうまく表現できない部分が的確に表現されており感服した。
大きく印象に残ったのは次の2点。

・ロールモデル思考法
「自分の内から湧き出てくる何かが具体的に見えずとも、「ある対象に惹かれた」という直感にこだわり、その対象をロールモデルとして外部に設定する。そしてなぜ自分がその対象に惹かれたのかを考え続ける。それを繰り返していくと、たくさんのロールモデルを発見することが、すなわち自分を見つけることなのだとだんだんわかってくる。自分の志向性について曖昧だったことが、多様なロールモデルの総体として、外側の世界からはっきりとした形で顕れてくる。」

梅田氏の場合、自分の志向性発見のために読書をしていたという。
私の場合、お手本にしたいと思う人を周りに発見できず、そのため結果的に灯台(ロールモデル)のない状態で航海しているようなもので自分の成長の距離感というものがつかめていないような気がした。
人に限らず、本を読んでロールモデルを発見するという考えは試してみたい。

・30歳から45歳という大切な時期を無意識に過ごすな

この項目に関してはまさに耳が痛かった。新卒採用からずっと大組織で働いているのだが、30歳ぐらいまでは確かに仕事を覚え技術スキルが向上している満足感があった。しかし30歳をすぎてからは過去の蓄積だけで無難に仕事をこなせ、「なんとなく」仕事をやる状態になってきた。新しいことを始めようとしても組織のしがらみで許可を得られず、そもそも組織自体がバブル世代が異様に多く上がつかえている状態だ。いっそのことベンチャー企業のような若い勢いのある組織で働いた方がよいのではと考えても、いざそういう連中と話をしてみると、自分はすでに大組織病に侵されていることに気づく。専門部署にいるためビジネスの全体を見渡せないし、そもそもスピード感がない。
まさに自分は「ここではないどこか」で仕事をしたいと考えている一番危ない種類に属する人間だ。
そういう人向けに梅田氏はありがたいアドバイスをしてくれている。

「そういうタイプの人は、「その会社から吸収できることをすべて吸収し、その15年間のできるだけ早い時期に辞める」というビジョンを持って生きるべきだと思う。最終的にその組織を離れないことになったとしても、自覚的に15年をそう生きれば「組織と個の関係」も対等に近づいていくことになるだろう。そんな決意を秘めて働いている人のほうが、逆説的だが、組織内で「輝く個」になれる。「吸収できることをすべて吸収する」と決めたら、多様性と広がりに満ちた組織全体の中で「自分の志向性」に合致する場所を見つけ、積極的に働きかけて、何とかそこに移っていくことである。」

現状は「なんとなく」働いている状態なのでなかなか吸収する意欲がわかないが、辞めると考えるとそれまでに技術や人脈など手にいれられるものは手にいれたいと思うだろう。別の視点で考えれば、今の仕事が満足できないからどこかに移ろうではなくて、今の仕事で頭角を現して誰かから引き抜いてもらえるぐらい自分を成長させようという意気込みで働いていきたい。

この本は自分の生き方に悩んでいる若者に特にお薦めの本である。

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2007/12/19

パーソナルブランディング

自分より仕事の能力が劣っていると思われる人が世間で高評価を受けているケースはないだろうか。自分はあくまでも「仕事の能力」で比較するが、世間はそうではない。どれだけ目立っているかという「認知度」で判断する。そういう意味では仕事の能力だけでなく、パーソナルブランディングも必要なのではないだろうか。

本書は英語の書籍を翻訳している影響かどうかわからないが、なかなか入り込みづらく流し読みした部分もあった。ただ、趣旨は伝わってきた。

世間に埋もれている状態は負けの状態で、何かに特化してでも1つの分野のスペシャリストになること。そして積極的に情報発信し認知されること。

なんとなく大きなヒントをもらったような気がする。認知されない99%は負けだと思い、いかに認知される1%に入るか考え行動していきたい。1年後が楽しみだ。

仕事のスキルはついてきたが、今後の自分の方向性について悩んでいる人にお薦めの本である。

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2007/11/18

プロフェッショナルの条件

P・F・ドラッカーの著作10点及び論文1点から抜粋した生き方・働き方読本。サブタイトルは「いかに成果をあげ、成長するか」。

書いてある内容は非常にすばらしいのだが、どうも頭にはいってこない。すらすらと読めない。。
私がいままで軽い論調の作品しか読んでこなかったのが悪いのか、日本語訳が悪いのかわからないが、どうも難解な言葉で不自然な日本語のように感じ、なかなか作品に集中できなかった。特に前半部分。平易な言葉で要点だけまとめれば、15ページ程度の非常にありがたい作品になるような気がする。

内容は資本主義から知識主義に変革している中でホワイトカラーは組織の中でいかにして仕事に取り組むべきかといった事柄で、非常に参考になることが書かれていた。
特に最終章のIT革命の先に何があるかの部分では、まだまだ変革は起こると書かれており、非常に参考になった。

組織の在り方についても書かれていたが、googleなど新興IT会社を見るにつけ、組織は大きさではなく、いかに能力のある人間に仕事に集中できる環境をあたえることかがポイントであると痛感する。
日本のIT大手では、製造ラインのように組織を分割し有機的につながっていないと思う。

本書は「知識労働者」として働いてる人のうち、現状の仕事の仕方に満足していない人にお薦めの作品である。

最後に、特に感銘を受けた部分を引用させていただく。

「知識労働は、量によって規定されるものではない。コストによって規定されるものでもない。成果によって規制されるものである。部下の数や管理的な仕事の大きさは、知識労働の内容を知る手がかりにはならない。」

(昇進した人がその後成功しないのは)「新しい任務に就いても、前の任務で成功していたこと、昇進をもたらしてくれたことをやり続ける。そのあげく、役に立たない仕事しかできなくなる。正確には、彼ら自身が無能になったからではなく、間違った仕事の仕方をしているために、そうなっている。」

「成果ではなく、権限に焦点を合わせる。組織や上司が自分にしてくれるべきことや、自らがもつべき権限を気にする。その結果、本当の成果をあげられない。」

「よい仕事をすれば、昇給させることにしている。しかし昇進させるのは、
自分の仕事のスケールを大きく変えた者だけだ。」

「何によって憶えられたいか」

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2007/09/10

レバレッジ・シンキング

サブタイトルは「無限大の成果を生み出す4つの自己投資術」。

レバレッジ(てこの原理)を利用して、「労力」「時間」「知識」「人脈」の4点について効率的に成果をあげる方法を記述した本。ハウツー本を読めば書いてある内容もあるが、作者自身が毎日何冊も本を読んでいる人だけあってうまくまとまっており、かつ作者なりのアレンジも入っている。
たとえば人脈に関しては、単に会を主催するだけでなく初対面でも話が弾むための工夫を述べるなど、作者自身が試行錯誤で工夫してきたノウハウが書かれている。
その他、三日坊主にならずにものごとを継続する方法や、効率的に作業をこなすための方法なども書いてあり非常に参考になる。
一生懸命仕事をしている割に成果があがっていない人や、これからもう1段上のレベルにステップアップしたいと考えている人にお薦めの1冊。

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2007/06/24

コツコツ働いても年収300万 好きなことだけして年収1000万

「シリコンバレーで学んだプロの仕事術」という副題がついていたので読んでみた。
まぁ日本の常識は他国では非常識になることもあるので、考え方の幅が広がるという意味で読んでよかった。
ただ、シリコンバレーでもいろんな考え方や個性の人がいるはずなのに、「シリコンバレーではこうだ」とひとまとめにしすぎているように感じた。
あとは、技術者としてシリコンバレーに飛び込んだのかと勝手な想像をしていたのだが、著者は元外交員という肩書きで技術者ではなかったのがちょっと個人的に残念。

一番参考になったのは逆境の意味を変える五つのステップの項で書いてあったABCDE法。

A. 失敗の事実を記述
B. 失敗の原因を分析
C. 失敗の結果おこった感情を記述
D. Bの分析を論破しプラスの意識をもつ
E. 元気回復

あとがきで、著者の経験から中近東は「陰のしたたかさ」、シリコンバレーは「陽のしたたかさ」と表現している。中近東の「陰のしたたかさ」というのがイメージがわかないが興味があるので、それについて本文でもう少し詳しく書いてもらえるとうれしかった。

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2007/06/19

フューチャリスト宣言

ウェブ進化論の梅田望夫氏と脳科学者の茂木健一郎氏の対談。巻末には中学と大学で講演した授業が収録されている。

これは今年一番のお薦め作品。2人の対談を読んでいると限りなく明るい未来が待っているような気がしてわくわくしながらページをめくっていった。

やりたい企画に対してネガティブなコメントばかりされつぶされるという組織のしがらみを感じていたのだが、この本でまさに自分が感じていたことを的確に表現してもらって霧が晴れたような気分になった。組織に慣らされてしまえばきっと自分もおいていかれる、自分の感覚が正しいと思って突き進まなければいけないと改めて思った。
今はまだ所属している組織の名前で信用を得る時代だが、きっと10年後には検索エンジンで自分の名前を検索して出てきたコンテンツで個人の信用を得る時代になるだろう。
そのことを見据えて生活していく。

ウェブ進化論の時もそうであったが、自分では体感していて理解できるけれどもうまい言葉が浮かばないので説明できないという部分を、上の世代の人にもわかるような表現で説明しているところがすばらしい。
梅田さんは自分の著書の書評をくまなく探すということだったので、もしかしたらこの感想も読んでもらえるかもしれない。

茂木さんの本はいままで読んだことがなく、ソニー研究所の人、テレビにでている人、そしてあの髪形は自分でカットしているらしい(ソニーの知り合い談)といった前提知識しかなかったのだが、この本を読んでとても好きになった。ほかの作品も読んでみたいと思う。

そして、最近なぜか茂木さんと佐野元春のルックスが似ていると感じるようになった.....

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